GWに群馬県東吾妻町吾妻渓谷でのガイドのご依頼があったため、下見で歩いてきました。
いつものようにJR吾妻線岩島駅から歩いて、八ッ場ダム工事のため一般車両通行止めになっている、旧・国道145号を吾妻川沿いに歩いていくとニホンザルの20頭ほどの群れに迎えられました。
右の写真は柵に腰かけてこちらを見ているニホンザルです。写真を撮ろうと20mほど距離を詰めたところ、逃げていきました。
旧・国道145号のすぐ上は2014年9月に八ッ場ダム工事のため付け替えになったJR吾妻線の廃線があるのですが、そこにも母子2組を含む群れがいました。
以前はニホンザルをあまり見かけなかったのですが、2014年秋以降はよく見られるようになってきました。
現在のところ、観光客を襲ったりはしていないようで、人間とは一定の距離を取っているように見えます。
同じ群れかどうかはわかりませんが、帰り道で人家のある付近でも数頭見かけました。右の写真はハルニレの木に座り、若葉を食べているうちの一頭で、首に緑色の発信機をつけたメスです。
おそらく農作物に被害が出ていて調査がされているのでしょう、東吾妻町のHPを見たところ、平成32年度までの3年間の計画で『鳥獣被害防止計画』が出ていました。
http://www1.town.higashiagatsuma.gunma.jp/www/contents/1341363276332/files/higaibousikeikaku.pdf
この計画によると、ニホンザルの項では、平成29年度から発信機をつけて群の動向調査をしており、"岩島地区では、10~50頭の群が人家近くで頻繁に目撃されている。直接人身への被害報告はないが、収穫作物、干柿等が持って行かれる被害が多数ある他、人への威嚇や人家への侵入の報告もある。人的な被害も心配されるため有害捕獲等の対策をとる。"とあります。
人家付近に目撃例が増えてきた理由は不明ですが、人間側の都合により"有害捕獲"とされるのは大変残念なことです。
観光客の立場としては野生動物に必要以上の接触はしないようこころがけたいですね。