神奈川県大磯町の湘南平に登ってきました。
大磯駅から丘陵地にある住宅街の中を歩き、森に入っていきます。
雨の予報が出ていたためか、ハイカーが少なく、大変静かな早春のハイキングとなりました。
登っている途中、ふと横の土崖を見ると、右の写真のような穴が空いています。
「カネコトタテグモ」の古巣(空き巣ならぬ空き家)です。穴の周りが白く見えるのは糸でかがられているためです。
このクモは土の中に巣をつくり、入口に観音開きのドアをつけ、普段はそのドアを閉め、中から獲物となる虫が歩いてくるのを待ちかまえます。
虫が来るとさっとドアを開け、中から虫をひきずりこむという訳です。
住宅地に近いところですと、このような土崖は防災上コンクリートでおおわれてしまうことが多いためか、このクモを絶滅危惧種に指定している都府県もあります。
さて、下の写真では、どこに巣があるか分かりますか?
答えは…
下の写真です。
これはみな古巣なので、ドアは開放されていました。
穴が空いているように見えるから発見できたのですが、現役の巣だと見つけるのは至難の業です。
現役の巣はドアを開けようとすると、内側からカネコトタテグモが開けられまいと閉めに来るので、それを見たかったのですが...。
通りかかったハイカーの方々にも探していただきましたが、この日はこの土崖には現役の巣は見つけられませんでした。
でも居ることが判っただけでも大きな収穫です。
トタテグモの仲間は自然の豊かさを測るバロメーター。
皆さんも土崖にこのような穴を見たら、ここは自然の豊かな場所なのかな、と思って見てくださいね。