初夏から秋に歩くと、よく見かける足の細くて長い生きもの。
「クモ」と言われる方が多いのですが、クモではなく、「ザトウムシ」の仲間です。
クモとの違いは、クモは体が2つに分かれていますが、ザトウムシは分かれていません。
ダニに近い仲間です。
また、クモは生きた虫を食べますが、ザトウムシは弱った虫や死んだばかりの虫を食べるので、「森のそうじ屋さん」と呼ばれます。
写真のザトウムシは死んだツノゼミを食べています。
他に見かけた個体はアケビやキイチゴのような柔らかい木の実を食べていました。
高尾山では、コースや場所によって見られるザトウムシの種類が違います。
例えば湿った沢沿いを歩く琵琶滝コースでは黒いオオナミザトウムシ、
乾いた尾根沿いを歩く稲荷山コースでは赤茶色のアカサビザトウムシ、
ケーブルカーから上の方では小さな体のモエギザトウムシ。
触っても毒はありません。
前から二番目の足が長く、さぐるように歩くので『座頭虫』の名がつけられたそうです。